暑い季節が近づくと、どうしてもチョコレートから足が遠のいてしまいますよね。でも、トロピカルなフルーツの爽やかさをプラスしたボンボンショコラなら、きっと食べたくなるはずです。

今回ご紹介するのは、マンゴーとココナッツの甘い香りに、パッションフルーツの酸味をきかせたキャラメルガナッシュのボンボンショコラ。チョコレートの濃厚さとフルーツの爽やかさが絶妙にマッチした、まさに夏のためのスイーツです。

私もともとチョコレートと酸味のあるものを合わせるのが大好きで、柑橘系なんかもよく使うんです。マンゴーって甘い果物だから、パッションフルーツで酸味をプラスすると本当にバランスが良くなるんですよ。



キャラメルガナッシュって何?普通のガナッシュとの違い


一般的なガナッシュは、温めたクリームにチョコレートを加えて作りますが、キャラメルガナッシュは砂糖を軽くキャラメリゼしてから作るのが特徴です。今回のレシピでは、フルーツの味を活かすために、キャラメリゼは控えめにして「ライト」な仕上がりにしています。

💡 ポイント

キャラメルが濃すぎると、せっかくのマンゴーやココナッツの繊細な風味が負けてしまうので、今回は軽めのキャラメリゼにとどめるのがポイントです。



材料(ボンボンショコラ約12〜15個分)


キャラメルベース:
グラニュー糖:17g
水飴:2.5g
水:少量(グラニュー糖が焦げるのを防ぐため)

フルーツピューレ:
マンゴーピューレ:15g
ココナッツピューレ:8.5g
パッションフルーツピューレ:10g

チョコレートベース:
ホワイトチョコレート:35g
カカオバター:4g
無塩バター:7g
バニラエッセンス:少量(お好みで)

ココナッツピューレは繊維質が多いので、他のフルーツピューレに変える場合は水分量を調整してくださいね。バナナピューレなら置き換えやすいと思います。



作り方のステップ


1. キャラメルベースを作る


お鍋にグラニュー糖と水飴を入れ、焦げ付き防止のために少量の水を加えます。中火にかけて、グラニュー糖がしっかり溶けるまで加熱しましょう。

💡 ポイント

温度計が使える量なら104度まで加熱するのが理想的です。水分は100度以上には上がらないので、水分が飛んで煮詰まってくると自然に温度が上がっていきます。



少量で作る場合は温度計が刺さらないこともあるので、その場合は沸騰してから少しとろみがつく程度まで煮詰めればOKです。

2. フルーツピューレを加える


キャラメルベースが出来上がったら、合わせておいたマンゴー、ココナッツ、パッションフルーツのピューレを加えます。お好みでバニラエッセンスも少量加えてください。

この段階でとても良いトロピカルな香りが立ち上がってきます。暑い季節にぴったりの爽やかな香りに、きっと気分も上がることでしょう。

3. チョコレートと合わせる


別容器で溶かしておいたホワイトチョコレートとカカオバターを用意します。

💡 ポイント

フルーツキャラメルの温度が80度を超えている状態でホワイトチョコレートに加えると、チョコレートが分離する危険があります。必ず60度以下まで冷ましてから合わせましょう。



カカオバターを加える理由は、ホワイトチョコレートのカカオバター含有量が低めなので、少し硬さを出すためなんです。市販のホワイトチョコレートでも十分美味しく作れますよ。



4. ブレンダーで乳化させる


フルーツキャラメルとホワイトチョコレートを合わせたら、ブレンダーを使って乳化させます。手動のホイッパーでも乳化できますが、キャラメル系は分離しやすいので、ブレンダーを使うとより確実です。

💡 ポイント

ブレンダーを使用する際は、電源を切ってから刃の部分を洗うようにしてください。電源が入ったまま触ると大変危険です。



5. バターでなめらかに仕上げる


最後に無塩バターを加えて、再度軽くブレンダーをかけます。バターが加わることで、口当たりがなめらかになり、艶も美しく仕上がります。

温度を測って、まだ熱すぎるようなら少し冷ましてからバターを加えてください。熱すぎるとバターが分離してしまう可能性があります。

6. 型に絞り入れて冷やし固める


完成したガナッシュを絞り袋に入れ、あらかじめ用意しておいたチョコレートシェルに絞り入れます。

💡 ポイント

ガナッシュを絞り入れた直後は蓋をしないでください。チョコレートは固まるときに縮むので、すぐに蓋をすると縮みによってひび割れが生じたり、中身が漏れ出したりする可能性があります。



最低3時間、できれば一晩冷蔵庫で冷やし固めてから、最後にチョコレートで蓋をして完成です。

成功のコツと失敗を避けるポイント


温度管理が最重要
キャラメルガナッシュ作りで最も大切なのは温度管理です。特にフルーツピューレとチョコレートを合わせる際の温度には十分注意してください。

湿度にも要注意

夏場でもエアコンがあれば室温25度以下にできるので、チョコレート作りは可能なんです。でも湿度が高いと失敗しがちで、特に色が剥げやすくなる気がするんですよね。



ブレンダーは少量でも有効
今回のような少量のガナッシュでも、ブレンダーを使うことで乳化がしっかりとでき、なめらかな仕上がりになります。

フルーツピューレの選び方
マンゴーとパッションフルーツの組み合わせは定番ですが、他のトロピカルフルーツでも代用可能です。ただし、水分量の違いがあるので、分量は調整してください。

まとめ:夏のチョコレート作りを楽しもう


マンゴーココナッツのボンボンショコラは、暑い季節でも食べたくなる爽やかなチョコレートです。キャラメルガナッシュというと難しそうに聞こえるかもしれませんが、温度管理さえ気をつければ、意外と失敗なく作ることができます。

完成したボンボンは、私は息子のママ友会で皆さんに食べてもらう予定です。お菓子作りをする人あるあるだと思うんですが、家に置いといても誰も食べてくれないんですよね。消費者問題、きっと皆さんも抱えてませんか?



トロピカルな香りと味わいで、暑い季節のティータイムがきっと特別な時間になることでしょう。ぜひチャレンジしてみてくださいね。

紫陽花をイメージしたブルーと紫の美しい着色で仕上げれば、6月にぴったりの季節感のあるボンボンショコラの完成です。見た目も楽しめる、まさに初夏のご褒美スイーツといえるでしょう。

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