エアブラシとコンプレッサーの選び方・長持ちさせる秘訣

クリスマスシーズンを前に、本格的なチョコレート作りを始めませんか
10月に入り、あと2ヶ月もすればクリスマスがやってきますね。生徒さんとのレッスン中にそのことに気づいて、思わずドキッとしてしまいました。毎年この時期になると、チョコレート菓子を作りたい気持ちがムクムクと湧いてくるのではないでしょうか。

我が家にも今年サンタクロースがやってくるのですが、無邪気な次男が「相棒が欲しい」とか「2億円のキャンピングカーが欲しい」なんて夢のあることを言ってくれるんです。もちろん、さらっと流しておきましたけどね(笑)
本格的なボンボンショコラを作るなら、ぜひ挑戦していただきたいのがエアブラシを使ったチョコレート装飾です。今日は、エアブラシとコンプレッサーの選び方から、長く使い続けるための秘訣まで、実体験を交えてお伝えしていきます。
エアブラシがもたらす、ワンランク上の仕上がり
エアブラシを使ってチョコレートに色を吹き付けると、手作業では絶対に出せない美しいツヤと仕上がりが実現できます。ピストレ(エアブラシ装飾)をするかしないかで、完成したボンボンショコラの見栄えが本当に全然違うんですよ。
よく「毒を食らわば皿まで」と言いますよね。チョコレート作りを極めたいと思っている方は、ぜひエアブラシの世界に足を踏み入れてみてください。確かにちょっとマニアックな世界ではあるのですが、めちゃめちゃ楽しいんです。
エアブラシを使えば、グラデーションや前塗り、細かい模様付けなど、様々な装飾技術が可能になります。例えば虎柄のような縦縞模様も、筆で描くよりも境界線が自然で美しく仕上がります。空気調節バルブを上手く使えば、太い吹き付けから細いラインまで自在にコントロールできるんですよ。
機材選びで最も重要なのは「コンプレッサー」です
エアブラシを始めるとき、多くの方が悩むのが機材選びですよね。ここで声を大にしてお伝えしたいのは、ハンドピース(手で握る部分)選びよりも、コンプレッサー選びの方がはるかに重要だということです。
💡 ポイント
ハンドピースは正直、高級品である必要はありません。価格帯もそこまで気にしなくて大丈夫です。一方、コンプレッサー(空気を圧縮する機械)は、大きさや性能をしっかり把握して選ぶことが成功の鍵になります。
私自身、最初のコンプレッサー選びで失敗してしまい、2台目を使っているんです。だからこそ、皆さんには最初から良いものを選んでいただきたいと思っています。

実は私、Amazonでコンプレッサーを50台くらい購入している人になっているんです。生徒さんにも私が購入して発送しているので、「過去何回購入しましたか」みたいな履歴を見ると、すごい数になっているんですよ(笑)
カラーカカオバターで広がる表現の世界
エアブラシで吹き付けるのがカラーカカオバターです。私が使っているのは、PCB(フランス製)やロキシー&リッチ(カナダ製)といったメーカーのものです。
特にロキシー&リッチは日本に正規輸入されていないため、全て個人輸入品になります。そのため、販売用のチョコレートには使用せず、趣味用として楽しんでいます。一方、PCBは正規販売されているものなので、安心して使用できますね。
カラーカカオバターは、青、赤、黄色、ゴールド、シルバーなど、本当に様々な色があります。私は100色弱ほど持っているのですが、色を組み合わせることで表現の幅が無限に広がっていくんです。
エアブラシの使い方のコツ:空気調節バルブを活用しよう
エアブラシには必ず後ろ部分に空気調節バルブが付いています。このバルブの使い方を理解すると、表現の幅がグッと広がります。
バルブを完全に閉めると、引き金が引けなくなり空気が出ません。逆に完全に緩めると、後ろまで引けるようになり、バーッとカラーが広範囲に飛びます。普段の前塗りやグラデーション作りには、このフルオープン状態を使います。
💡 ポイント
ここからが重要なポイントです。空気調節バルブをキュッと絞ると、細いラインが吹けるようになります。この技術を使えば、虎模様の縦縞など、繊細な模様を美しく描くことができるんです。
私もまだまだ練習中なのですが、このコントロールができるようになると、チョコレート装飾の可能性が本当に広がります。
使用前の準備:必ずエアブラシを温めましょう
エアブラシを使うときに絶対に忘れてはいけないのが、使用前の温めです。
💡 ポイント
エアブラシを使う前には、必ずヒートガン(エンボスヒーター)で温めてから使用しましょう。ヒートガンがない場合は、ドライヤーでも大丈夫です。電子レンジの発酵モードや保温モードに入れておく方法もありますよ。
カラーカカオバターは温度管理が重要です。冷たいエアブラシに入れると詰まってしまう可能性があるため、事前に温めておくことで、スムーズな作業ができるようになります。
知っておきたい機材の寿命とメンテナンス
今回、実は大きなハプニングがありました。いざエアブラシの練習を始めようとしたら、なんとコンプレッサーの電源が入らなくなってしまったんです。延長コードの故障であってほしいと願いましたが、残念ながらコンプレッサー本体が寿命を迎えていました。
💡 ポイント
エアブラシ関連の機材は、5年程度が買い替えの目安になります。私の場合、ヒートガンは8年使用していましたが壊れてしまい、コンプレッサーも5年程度で寿命を迎えました。家電製品全般に言えることですが、5年を過ぎたら買い替えを検討する時期だと考えておくと良いでしょう。
機材は消耗品です。長く使っていれば、必ず買い替えのタイミングが訪れます。レッスンの直前でなく、練習中に気づけたことは不幸中の幸いでした。すぐにAmazonで新しいコンプレッサーを注文し、次回の配信に備えることができました。
トリュフよりモールド!効率的なチョコレート作り
少し話が逸れますが、チョコレート作りの方法についても触れておきますね。

実は大きな声では言えないのですが、トリュフってめちゃめちゃ面倒くさいんですよ。ちゃんとしたレシピで作ると、中身のガナッシュを1日しっかり寝かせないと、手で丸められる固さにならないんです。しかも手が結構汚れますよね。だから私はほとんど作らないんです。モールドを使った方が断然効率的なので、モールド大好き派です!
モールドを使ってチョコレートを作る方は、かなりチョコレートマニア度が高いと言えますね。生チョコやトリュフを作る方は多いと思いますが、モールドを使いこなせるようになると、本当に楽しいですよ。
まとめ:機材と上手に付き合いながら、楽しくチョコレート作り

エアブラシを使ったチョコレート装飾は、最初は少しハードルが高く感じるかもしれません。でも、機材選びのポイントさえ押さえれば、誰でも美しいボンボンショコラを作ることができます。
大切なのは、ハンドピースよりもコンプレッサー選びに力を入れること。そして、機材には寿命があることを理解し、定期的なメンテナンスや買い替えを心がけることです。
これからクリスマスシーズンに向けて、チョコレート作りの準備を始める方も多いと思います。エアブラシに興味を持った方は、ぜひこの機会にチャレンジしてみてください。きっと、今までとは違った本格的なチョコレート装飾の世界が広がりますよ。
次回の配信では、新しいコンプレッサーで細吹きのテクニックや、虎模様のボンボンショコラの作り方をご紹介する予定です。皆さんと一緒に、新しい技術を学びながら成長していけたら嬉しいです。
それでは、素敵なチョコレート作りの時間をお過ごしくださいね!