今回は、カラーカカオバターを使った虎柄のタブレットショコラ(板チョコ)の作り方をご紹介します。さらに、ダイエット効果があると話題のカカオニブをたっぷり載せた、美味しくて健康的なチョコレートに仕上げていきますよ。

秋の夜長はチョコレート作りの季節


急に涼しくなりましたね。つい最近まで冷房を入れてチョコレート作りをしていたのに、今ではストーブが欲しくなるほどです。チョコレート作りには室温22度以下が理想的なので、この季節はまさにチョコレート作りにぴったりなんですよ。

先日のライブでは、張り切ってエアブラシをやろうとしたのにコンプレッサーが動かないという事件がありました。今回はちゃんと事前に動作確認したので大丈夫です!



今日作るのは、虎柄が映えるタブレットショコラです。市販されているタブレット用の型を使って、キラキラと美しい虎柄のチョコレートを作っていきましょう。

準備する材料と道具


カラーカカオバター
黒色(ノワール)
オレンジ色(アンバー)
白色

チョコレート
ミルクチョコレート 80g程度
お好みでダークチョコレートでも可

トッピング
カカオニブ 15g程度

道具
タブレット用の型
エアブラシとコンプレッサー
マスキングテープ
ヒートガン(エンボスヒーター)
チョコレート用温度計
テンパリング用の大理石またはシリコンマット

私は7年くらい同じエアブラシを使っています。エアブラシ自体はそんなに高価なものじゃなくて大丈夫ですよ。ヒートガンは一つあると本当に便利で、エアブラシを使う前には必ず温めて使うのがポイントです。



虎柄を描く2つの方法を試してみた




当初は、エアブラシの細吹き機能を使って虎の模様を直接描こうと考えていました。エアブラシの後ろにある空気調節ネジを絞ることで細吹きができるんですが、やってみたところ、チョコレートは粘度が高いため、思ったほど細い線が描けませんでした。

💡 ポイント

エアブラシで細吹きをする場合、空気調節ネジを半締めにして、型から3センチより近い距離で吹くとある程度細い模様が描けます。ただし、液だまりができやすいので注意が必要です。



結論として、虎柄のような複雑な模様を描くには、マスキングテープを使う方法が断然おすすめです。視聴者の方からもアドバイスをいただき、マスキングテープで虎の縞模様を作ることにしました。

マスキングテープで虎柄を作る手順


1. 黒色のカラーカカオバターでベースを作る


まず、黒色のカラーカカオバターのテンパリングを取ります。テンパリングの取り方はいろいろな方法がありますが、私はコップ法を使っています。カラーカカオバターを温めて、コップに入れて振りながら温度調整をする方法ですね。

💡 ポイント

テンパリングが取れているかの確認は、触って「暑くもなく寒くもなく、ちょうどいい温度」になっていればOKです。固形が少し残っている状態で振って、適温になったら使えます。



黒色のカラーカカオバターでタブレット型の一枚目に模様を描きます。エアブラシを使う場合は、必ずヒートガンで温めてから使用してくださいね。

2. マスキングテープで虎の縞模様を作る


もう一枚のタブレット型には、マスキングテープを使って虎柄を作ります。タブレット型は少し凹凸があるので貼りにくいこともありますが、虎の縞模様をイメージしながら、太い線と細い線を組み合わせて貼っていきましょう。

ライブだったのでちょっと雑になってしまいましたが、実際に作る時はもう少し丁寧に、細いマスキングテープと太いマスキングテープを交互に配置すると、よりリアルな虎柄になりますよ。



3. オレンジ色(アンバー)を吹く


マスキングテープを貼ったら、オレンジ色のカラーカカオバターをエアブラシで吹きます。エアブラシを使う時は換気扇を回すことをお忘れなく。全体に均一にオレンジ色を吹いていきます。

4. 白色を重ねてグラデーションを作る


オレンジ色の上から白色のカラーカカオバターを重ねて吹くことで、虎らしい立体的なグラデーションが生まれます。薄く重ねるのがポイントです。

5. マスキングテープを剥がす


色素がある程度結晶化したら、マスキングテープをゆっくり剥がします。虎の縞模様が浮かび上がってきますよ。

💡 ポイント

マスキングテープを剥がす時は、浮いているところから色素が入り込まないよう、丁寧に剥がしましょう。爪でひっかかないように注意してください。



チョコレートのテンパリング


虎柄の模様ができたら、いよいよチョコレートを流し込みます。今回はミルクチョコレートを使いました。

テーブル法でテンパリングを取る


私が普段使っているのはテーブル法です。この方法は早くテンパリングが取れるので、せっかちな私にぴったりなんですよね。

室温が22.3度程度であれば、テーブル法でもシード法でも取りやすい環境です。ミルクチョコレートは焦げやすいので、少しずつ加熱するのがコツですよ。

💡 ポイント

チョコレートを溶かす温度は約30度が目安です。テーブル法では、溶かしたチョコレートを大理石やシリコンマットの上で広げて冷まし、適温まで下がったら集めて使います。触った感じで「いい感じ」の温度になったらOKです。



私はいつもミルクチョコレートには大東カカオの「ラクテ」を使っています。すごく美味しいのでおすすめですよ。バローナも美味しいんですけど、最近は1キロ8000円を超えていて、もう国産牛並みの価格なんです。2、3年前までは4000円台だったのに…!



チョコレートを型に流し込む


テンパリングが取れたチョコレートを、虎柄の模様を描いた型に流し込みます。今回は80gのチョコレートで1枚分を作りました。型にほぼぴったりの量でしたね。

カカオニブで健康的に仕上げる


ここで今回の主役、カカオニブの登場です。カカオニブとは、焙煎したカカオ豆を皮を剥いて砕いたものです。苦くて甘くない、チョコレート風味の豆のような食感があります。

私の生徒さんにグラノーラ屋さんがいらっしゃって、その方から「カカオニブを1日5gずつ2ヶ月食べ続けると、睡眠の質が改善して4〜5キロ痩せる」と教えてもらったんです。引くダイエットは難しいけど、足すダイエットって簡単じゃないですか?それで試してみることにしました。



チョコレートの表面に、カカオニブを15g程度たっぷりと散らします。この量だと、1日3分の1ずつ食べれば、ちょうど1日5gのカカオニブが摂取できる計算です。

💡 ポイント

カカオニブはそのまま食べると苦いですが、チョコレートと一緒に食べるとカリッとした食感がアクセントになって、とても美味しくいただけます。しかも健康的なので一石二鳥ですね。



タブレットの割れ目の秘密


タブレットチョコレートには、格子状の割れ目が入っていますよね。あれは単に割りやすくするためだけではなく、実は熱を放出しやすくするために入っているんです。

チョコレートを流し込む温度は約30度ですが、これを速やかに22度くらいまで下げることで、きれいなツヤと口溶けの良いチョコレートに仕上がります。割れ目があることで、表面積が増えて冷却効率が上がるんですね。

冷やして完成!


チョコレートを流し込んだら、冷蔵庫で約20分冷やします。しっかりと結晶化したら、型から外して完成です。

カラーカカオバターで描いた虎柄が美しく浮かび上がり、表面にはカカオニブがぎっしり。見た目にも豪華で、食べ応えのあるタブレットショコラの出来上がりです。

まとめ:虎柄チョコレート作りのポイント


今回は、エアブラシとマスキングテープを使った虎柄のタブレットショコラを作りました。複雑な模様を描く場合は、エアブラシの細吹きよりも、マスキングテープを使った方が初心者の方にも作りやすいということが分かりましたね。

カラーカカオバターは混色もできるので、色を混ぜて自分だけのオリジナルカラーを作ることもできます。虎柄以外にも、いろいろな模様に挑戦してみてください。

そして何より、カカオニブを載せることで、美味しくて健康的なチョコレートになるのが嬉しいポイント。ダイエット中でも罪悪感なく食べられるチョコレートって、最高じゃないですか?

これから寒くなってクリスマスも近づいてくる季節です。ぜひご自宅でチョコレート作りに挑戦してみてくださいね。きっと楽しい秋の夜長の過ごし方になると思いますよ。

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