# 春らしさ満開!桃とココナッツの2層ボンボンショコラの作り方

もうすぐひな祭りということで、春を感じる特別なボンボンショコラを作ってみました。桃の優しい甘さとココナッツのエキゾチックな風味が絶妙にマッチした、見た目も美しい2層構造のチョコレートです。

実は、バレンタインの燃え尽き症候群と確定申告に追われて、しばらくライブ配信もできない状態だったんです。でも確定申告がほぼ終わったので、久しぶりにチョコレート作りを楽しめました!



なぜ桃とココナッツなの?


桃だけでも美味しいのですが、せっかくなら2層にしたいと思って組み合わせを考えました。いろいろ調べた結果、ココナッツが桃と相性抜群だということが分かったんです。桃の繊細な甘さにココナッツのトロピカルな風味が加わると、まさに春の訪れを感じさせる贅沢な味わいになります。

2層構造の魅力とは


今回作るボンボンは、桃のパートドフリュイ(ペクチンゼリー)とココナッツのガナッシュの2層構造になっています。この組み合わせの面白いところは、口の中での味の変化です。

私、このジェルとガナッシュの組み合わせがすごく好きなんです。ジェルの方が早く口溶けするので、食べた時に口の中で味が変わっていく感覚がたまらないんですよ。



春らしい見た目にこだわって


使用したのは日本人の尾形コウヘイシェフがデザインした桜のモールド(チョコレートワールドの1918番)です。まず濃いめの赤をポンポンと塗って、その後全体をピンクでエアブラシ着色しました。

エアブラシには「ロキシー&リッチ」のアーティストコレクション17番「サンディーピンク」を使用。春らしい可愛らしい色合いで、見ているだけでも心が弾みます。

桃のパートドフリュイの作り方


材料選びのポイント


本当はピーチネクターを使いたかったのですが、近所のスーパーで見つからず、「春のフルーツ これ1本桃入り」というジュースを使用しました。60ccという少量でも、意外にしっかりと桃の風味が感じられて大満足でした。

私、名古屋人でめちゃめちゃケチなので、材料が余るのが耐えられないんです。だからいつも少量で作っちゃうんですが、実は大量で作った方が失敗が少ないんですよね。



調理手順


桃ジュース60ccにペクチンとグラニュー糖を混ぜたものを加え、沸騰させます。その後、計量しておいたグラニュー糖、ソルビトール、水飴を加えて煮詰めていきます。

💡 ポイント

105度まで煮詰めることが成功の鍵です。温度計を使ってしっかり確認しましょう。



最後にクエン酸水を少量加えます。クエン酸はゼリーが固まるブースターの役割を果たしてくれるので、忘れずに加えてくださいね。

ココナッツガナッシュの秘訣


ココナッツミルクの成分表を確認したところ、約78%が水分でした。それを基に計算してガナッシュを作りましたが、思っていたより固形分が多くて驚きました。

乳化のコツ


ホワイトチョコ、カカオバター、植物油脂を溶かしたものに、温めたココナッツミルクを加えて乳化させます。ココナッツミルクは油分が多いため、比較的分離しにくく作りやすかったです。

本当はココナッツオイルがあればさらにココナッツ感がアップするんでしょうけど、我が家になかったので普通の植物油を使いました。バターだと乳臭さが気になりそうでしたからね。



💡 ポイント

一度分離させてから再乳化させると、より滑らかなガナッシュになります。最初からきれいに乳化してしまった場合は、仕上げにブレンダーをかけるのもおすすめです。



テンパリングとシェル作り


12個分のボンボンなので、約131グラムのホワイトチョコでテンパリングを取ります。今回使ったホワイトチョコは流動性が高く、細かい模様のモールドでもしっかりと型取りができました。

💡 ポイント

模様が細かいモールドの場合は、しっかりと叩いて空気を抜くことが重要です。シェルの厚さは1〜1.5ミリ程度を目安にしましょう。



充填時の温度管理


作った中身を型に入れる際の温度管理は特に重要です。ダークチョコのシェルなら30度程度でも大丈夫ですが、ホワイトチョコはデリケートなので28度まで下げてから充填します。

うちは人工大理石のキッチンカウンターなので、そこでコロコロ転がすとすぐに冷えるんです。パンを作る時のような感覚で温度調整してます。



2層の組み合わせ方


まず桃のパートドフリュイを型の半分程度まで絞り入れ、その上からココナッツガナッシュを型の上端から1〜2ミリ下まで絞ります。パートドフリュイは固まるタイプではないので、上からガナッシュを絞っても特に混じり合うことはありません。

リキュールを加える場合のポイント


アルコールを加えたい場合の目安もお伝えしておきますね。

💡 ポイント

ガナッシュにリキュールを加える場合は、重量に対して5%程度がベストです。多くても10%以下に抑えましょう。油分が分離しやすくなる可能性があります。ジュレの方に加える場合は、お好みの量で大丈夫です。



桃にはピーチリキュール、ココナッツにはマリブなどのココナッツリキュールがよく合います。ただし、お子様が食べる場合はアルコールなしでも十分美味しく仕上がります。

仕上げと保存方法


中身を充填したら、3時間程度しっかりと固まるまで待ちます。その後、テンパリングしたチョコレートで蓋をして完成です。

春らしい桜色の美しいボンボンショコラは、見た目も味も格別です。桃の上品な甘さとココナッツのエキゾチックな風味が口の中で変化していく様子は、まさに春の訪れを感じさせてくれます。

まとめ:春の味覚を楽しもう


チョコレート作りがしやすい季節だからこそ、ぜひこの春らしいボンボンショコラに挑戦してみてください。2層構造で味の変化を楽しめて、見た目も華やかなので、特別な日のおもてなしにもぴったりです。

名古屋も今週から急に暖かくなって、もう春の気配を感じています。半袖はまだ早いと思うんですけど、息子は「いつ半袖にしていい?」ってもう聞いてくるんですよ。子どもって代謝がいいんですね。



ひな祭りやお花見のシーズンに、手作りの春色ボンボンで特別なひとときを演出してみませんか?きっと食べる人の心も春色に染まるはずです。

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