カカオ豆プラリネでボンボンショコラを作ってみた!アレルギー対応から生まれた新発想

実は先日、コースレッスンでいつものアーモンドプラリネを作る予定だったのですが、受講者の方のお子さんがアーモンドアレルギーということで、急遽ひまわりの種と大豆でプラリネを作ったんです。そしたらこれが予想以上に美味しくて、「プラリネってもっといろんな素材で作れるんじゃない?」と思ったのがきっかけでした。
そこで思いついたのが、カカオ豆のプラリネ。チョコレートはカカオ豆から作られているのに、その中身にまたカカオ豆が入るなんて面白くないですか?日本人だって大豆から作った醤油を大豆料理にかけて食べるじゃないですか。同じ発想で、カカオ豆からできたチョコレートの中身がカカオ豆のプラリネでも全然アリだと思うんです。
カカオ豆プラリネって本当に美味しいの?

正直に言うと、私もカカオ豆のプラリネを作るのは今回が初めて。うまくいくかドキドキでした。でも理屈的には絶対美味しくなるはず!
今回使用したのは、輸入されたローストカカオ豆です。まず最初にやることは、カカオ豆の皮むき。これが意外と大変な作業なんですよね。
カカオ豆の下処理が成功の鍵
カカオ豆は手で剥くこともできるのですが、今回は手を痛めないようにペンチで軽くひびを入れてから剥きました。ピーナッツの皮を剥くような感覚で、ペリペリと綺麗に剥けていきます。
💡 ポイント
カカオ豆を剥く際の重要なポイントは、中心部にある「チュニーブ」と呼ばれるリンゴの芯のような部分を必ず取り除くことです。これが残っているとチョコレートに雑味が出て美味しくなくなってしまいます。
処理した後のカカオ豆を粗く粉砕したものが、よくスーパーフードとして売られている「カカオニブ」なんですよ。今回はこのカカオニブを使ってプラリネを作っていきます。
フードプロセッサーでプラリネペーストを作る
プラリネの作り方は基本的にどの材料でも同じです。今回はカラメル化したカカオ豆をフードプロセッサーでペースト状になるまですりつぶしていきます。

うちにはすり潰す専用の機械がないので、家庭用のフードプロセッサーで挑戦しました。正直、うまくいくか不安でしたが...
💡 ポイント
本格的なチョコレート作りには「メランジャー」という専用機械を使って24時間程度すりつぶしますが、家庭用フードプロセッサーでは限界があります。ただし、油分が出てくるまで根気よく回し続けることで、プラリネペーストは作ることができます。
フードプロセッサーを約5分ほど回していると、だんだん油分が出てきて粘土状になってきました。すると、ハイカカオチョコレートのような濃厚な香りが部屋中に広がります。この香りを嗅いだ瞬間、「これは絶対美味しいプラリネになる!」と確信しました。
ハイカカオチョコレートの秘密

せっかくなので、ハイカカオチョコレートの数字について少しお話しますね。例えば「カカオ75%」と書かれたチョコレートって、何が75%なのかご存知ですか?
実は、この数字は健康に良いとされるカカオマス(カカオ豆の黒い部分)だけが75%という意味ではありません。カカオマスとカカオバター(カカオ豆から絞った油分)を合わせた「カカオ分」が75%という意味なんです。
💡 ポイント
一般的なハイカカオチョコレートの内訳は、カカオマス約35%、カカオバター約40%、砂糖約25%程度になります。健康成分として注目されるのはカカオマスの部分なので、数字だけでは実際の健康成分量は判断できないんです。
クランチを加えて食感をプラス
プラリネペーストができたら、次は食感のアクセントとしてビスケットを加えます。今回使用したのは近所のスーパーで購入した普通のビスケット4枚程度。これをフードプロセッサーで粗く砕いて混ぜ込みます。

ちょっと粘度が高くなってしまったので、カカオバターを単体で加えても良かったかなと思いましたが、歯ごたえを楽しむチョコレートということで、このままいくことにしました。
ミルクチョコレートと合わせて完成
最後に、作ったプラリネとミルクチョコレートを合わせてボンボンショコラの中身を作ります。今回の分量は以下の通りです:
カカオ豆プラリネ:40g
ミルクチョコレート:20g
ビスケット:12g
これを1対2の割合で混ぜ合わせ、シリコンモールドに流し入れて一晩冷やし固めれば完成です。全部で約72gの材料から、1個約8gのボンボンショコラが9個できました。
💡 ポイント
温度が高すぎると型から外れにくくなるので、適度に冷ましてからモールドに入れることが大切です。
カカオ豆の健康効果も期待
カカオ豆には「テオブロミン」というチョコレートにしか含まれない特別なポリフェノールが豊富に含まれています。これは心血管系に良い影響があると言われているんですよ。

父の日も近いので、健康に気を使っているお父さんへのプレゼントにも良いかもしれませんね。うちの父は甘いものが好きなので、きっと喜んでくれると思います。
まとめ
今回初挑戦したカカオ豆プラリネは、予想以上に濃厚で美味しい仕上がりになりました。アレルギー対応から始まったアイデアでしたが、新しい美味しさの発見につながって本当に良かったです。
家庭用のフードプロセッサーがあれば誰でも作れる簡単さも魅力的。チョコレート好きの皆さん、ぜひ一度挑戦してみてくださいね。普通のプラリネとはまた違った、濃厚なカカオの風味を楽しめますよ。